その言葉は通じていますか

飼い主さんとお話をしていると、よく聞く言葉があります。

「うちの犬、〇〇をしちゃうんで困っているんですよ。『ダメ』って言うんですけどね~。」

つまり「ダメ」と言うにも関わらず犬が悪さをしてしまうと。
飼い主さんは「ダメ」と言うことで、きちんとしつけをしているつもりになっているんですね

「『ダメ』と言うと、ワンちゃんはどんな反応をしますか?」
「聞かないですね~。」
「では、『ダメ』という言葉の意味が分かっていないのではないですか?」
「え…」

こう言うと飼い主さんは意外そうな顔をします。

私達は言葉を当たり前に使えているがために、
犬にもその言葉が通じると錯覚し、思い込んでいることが往々にしてあるのです。

こんな空想をしてみて下さい。
もしもあなたの乗っている宇宙船がどこかの星に不時着したとします。
そこには宇宙人が住んでいるのですが、言葉が通じません。

あなたは飢えて、その星に生えている草を食べようとしました。
すると宇宙人が 「ベレビバ!」 と叫びながらその草を奪い取りました。

あなたはきっとびっくりするでしょう。
訳が分からないと思いながらも、またその草を食べようとしました。
すると宇宙人がすかさず 「ベレビバ!!」 と叫んで邪魔をするのです。

いくらその草を食べようとしても、宇宙人がやってきて「ベレビバ」と言い阻止されてしまいます。

そんなある時、あなたはきれいな泉を見つけます。
泉の水を飲んでみようかとしたその時、また宇宙人が言うのです。
「ベレビバ!!」
あなたはきっとハッとして飲むのを止めるでしょう。

そして泉をよく見ると、魚が腹を見せて浮いていました。 泉の水は毒だったのです。

そこであなたは気付きます。
「ベレビバ」 とは、「だめ」とか「いけない」という意味だったのだと。
あの草もきっと食べてはいけないものだったのでしょう。

たった一言の言葉を覚えるのに、なんと長い道のりでしょう。
しかし我々も生まれたばかりの頃は、 こうして状況からの判断や試行錯誤を繰り返しながら言葉を覚えてきたのです。

このように考えると、わずか数歳でしかない犬が、ましてや人間ですらない犬が、
最初から言葉を理解できないのは至極当然
のことなのです。

それではどうすれば良いのでしょうか。
思い浮かべて下さい。
子供の生まれたお父さんやお母さんが、自分を指さしながら一言一言「パパ」「ママ」と教えている様子を。
子供が「パーパ」「マーマ」などと口にすると、お父さんやお母さんは大喜びします。
そんな親の姿を見て子供は嬉しくなり、その目に映っている相手をまた「パパ」「ママ」と呼んでみる…
こうして繰り返されているうちに言葉を覚えていくのですよね。

犬に対しても同じです。
「ダメ」ならダメな状況を作り、その行為を止めなければいけないということを
根気よく根気よく教えていかなければ解らないのです

口先だけで「ダメ」と言って、飼い主の義務を果たしたつもりになってはいませんか。

 

 

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その言葉は通じていますか」への2件のフィードバック

  1. こんにちは!
    さっそくブログにお邪魔いたしました(*^-^)ゞ
    小学校のところでお会いしたMシュナ.ジェニーの飼い主です。

    甘えん坊さんの蓮ちゃんがピシッとコマンドに従う姿に感動しました(^_^)
    かばさんが歯科医というのにもビックリしました。

    今の時期、私も昼間の暖かい時間にお散歩行きます。
    またお会い出来れば嬉しいです~。

    • ジェニジェニさん、さっそくご覧頂きありがとうございます~。

      お会いできて本当に楽しかったです。
      あのコースを選んだのも幸運、今日はとてもラッキーな日でした♪

      そう、私は歯科医師でドッグトレーナーというちょっとヘンな存在なんですよ(笑)
      蓮も甘ったれなのにトレーナーの犬という、風変わりな主従です(;´∀`)

      あのコースはよくお散歩していますので、またお会いできると思います。
      ジェニーちゃんの調子も早く改善するといいですね。
      またどうぞ、よろしくお願い致します(#^^#)

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