「コミュニケーションとしてのデンタルケア」の講演会を行いました

2017年6月2日、プレミアモード株式会社様のご依頼で講演を行いました。

テーマは「コミュニケーションとしてのデンタルケア」。

ペットのデンタルケアやオーラルケアへの意識は世間でも高まりつつあるように感じますが、
「コミュニケーション」の面からはどれほど意識されているでしょうか。
私は犬猫のオーラルケアの啓発活動や歯みがきレッスンを始めたときから

「歯磨きは最高のコミュニケーションとリラクゼーションになる」

をテーマとして提唱してきました。

飼い主の方々を見ていて思うのは、多くの方はオーラルケアを
「歯磨き」という「作業」でしかとらえていないのではということです。
私が提唱しているのは、

  • 歯磨きを通じて「コミュニケーション」の手段を犬や猫などパートナーと人が
    双方に」身に付けることができる
    (↑これ、今回の公演のポイントの一つでした)
  • 歯磨きでコミュニケーションを深めることができる
  • 歯磨きはしつけの基本となる
  • 上手に行えば歯磨きはパートナーにとっても人にとってもリラクゼーションとなる

ということです。

今回の公演はテーマの違いと時間の制限もあり、
歯磨きを身に付けるためのノウハウの細かいことはお話しいたしませんでしたが、
歯磨きの「作業」よりももっと核心的で、歯磨きを身に付けるうえで欠かせない基礎となる

「コミュニケーションとは」

を心理学的な面からお話しする機会となりました。
(これを知っていると知っていないとでは、トレーニングの効果や効率が全く違うのです。)

その上で、

  • 知っているようで実は意外と知らない、歯周病になるメカニズム
  • プラークの中で細菌はどのようになっているか
  • 歯周病を起こす細菌の最新の知見(人・犬を比較しながら)
  • マイクロビオームの考え方
  • プロバイオティクスの作用機序

についてお話しいたしました。

多くのセミナーでは、人に関する話か、動物に関する話か
どちらかの話になってしまうのが一般的ですが、
人の歯科医師でありながら、心理学、ドッグトレーニングや行動学、小動物歯科などに関わっているという
一風変わった経歴の私だからこその内容になったかと思います。

そもそも今回の講演のきっかけが、私自身、同社の製品を愛用しており
この想いを伝えたくて(?)コンタクトを取ってみようかなと思っていた一方で
社長様が私の経歴に関心を寄せてくださり、ご依頼のご連絡を頂いたという
とても不思議でありがたい経緯からなのでした。

講演の様子。皆様とても熱心に聞いてくださいました。
合間にはたくさんの質問もお寄せ下さり、本当にありがとうございます!!

今回の主題は「コミュニケーション」。
コミュニケーションには言葉によらないもの(ジェスチャーなど)も多いんですよ、
というお話をしましたが

この講師はいつもオーバーアクションだ!!(笑)

聴衆を扇動しかねない勢い(笑)

「戦え、ジオンの諸君」

じゃなくて…

「マイクロビオームと共生するために、共にデンタルケアを頑張ろう!!」

 

プレミアモード株式会社の皆様と記念撮影♬

 

私は講演のご依頼をしばしば頂くのですが、
ご依頼企業の理念や製品が私のポリシーに合わない場合は
ことごとくお断りしています。

今回は心から、いつになく楽しい講演をさせて頂きました。
それはひとえに、ご参加くださった皆様がとても熱心に聴いて下さったことと
プレミアモード株式会社の方々がとても温かい場をご提供くださったからに他なりません。
また、ブログを読んでくださっているという方もいらしてくださいました。
ありがとうございます~感激です( ;∀;)

講演後はこんな記念品も配られたようです。

「いいなー」(=゚ω゚)

と思っていたら、私まで頂けちゃいました(≧▽≦)

蓮「こどもかい!!」

この記念品、何かといいますと
歯周病の細菌を抑制するなど、口腔内環境を整える働きのある細菌を利用したサプリメントなのです。
Ataraxiaの歯みがきレッスンを受けてくださった方はご存知かも知れませんね。
ストレプトコッカス・サリバリウスK12とM18という菌、いわゆる善玉菌が使用されています。
これらの菌は元々は人の歯科から研究されたものでした。
今回の講演でも、これらの菌がなぜ、どんな仕組みで口の中に良い影響を与えるのかを
たぶん分かりやすくお話ししたつもりです。
(こうした仕組みはややこしくて、
「よく分からないけどいいらしい」と使っている方が多いのではないかと思います。) 

人の歯科から出てきたものですから、人間用のサプリメントもあるんです。
これについても今回の講演で、
「人とパートナー(犬猫)は菌を移しあうの?どうなの?」
ということの最新の知見をお話しいたしました。

歯周病は歯や歯肉がだめになるだけでなく、全身に影響する「感染症」です。
私たち人間も、犬や猫などパートナーも、お互いに健康でいるためのケアが必要です。
人やパートナーの歯周病が気になる方、
パートナーのオーラルケアを始めたいけど導入に悩んでいる方、
さらにオーラルケアに力を入れたい方へ。
「Ataraxia販売部」でも取り扱っていますので、気になる方はのぞいてみてください。

ペット用  ペット用
 ペット用  ペット用
 ヒト用   ヒト用 
 アイテム  アイテム

なお、2017年6月12日(月)~6月18日(日)より
BASEアプリトップの特集ページで10%オフクーポンが配布されます。
ただしクーポンが表示される時間は毎日6時間限定、表示時間はランダムです。
このお得な期間に是非ご利用ください。
アプリのダウンロードがまだの方はこちらから!
http://bit.ly/2rGedFH

(効果を高めた、医療機関専用の「プロバイオサイエンス」「プロバイオサイエンスPET」も
お取り扱いしております。
こちらは歯磨きレッスンを受講された方への対面販売のみとなっております。)

 

歯磨きと指導は誰がする?~第25回日本小動物歯科研究会症例検討会より~

2017年3月19日、第25回日本小動物歯科研究会症例検討会・総会が行われました。
日本小動物歯科研究会の症例検討会は私が毎年楽しみにしているものの一つです。

おなじみの会場。

ランチョンセミナーのお弁当も楽しみの一つ。お弁当だけが楽しみじゃないヨ。

初めて参加した3年前(→「第23回日本小動物歯科研究会症例検討会・総会でドキドキ」)は、
歯科獣医療について私には物珍しく驚くことの連続でした。
なのにご指名を頂くといううれしはずかしビックリハプニングがあり、
無麻酔歯石除去の問題について提言させて頂き、嵐(?)を巻き起こしたのでした。

2度目の参加となる昨年は、大人しくしていようと思ったものの
犬への電動ブラシの効果についての発表に興味が湧いて湧いて、
どうしても質問せずにいられませんでした。
(→「第24回日本小動物歯科研究会症例検討会~育てるということ

学会やセミナーなどの会場では聴衆が数十人から数百人いる中で、質問する人はほんの数人。
「歯科医師の川久保と申します。本日は貴重なご発表を~」
という質問前のテンプレートな文言も、獣医療関係者の方がほとんどの中では目立つのです(^^;)
初めはアウェー感をひしひしと感じていましたが、
「ああ、あの人ね」
と徐々に受け入れられて来たように思えるのも、この会ならではの温かさかも知れません。
今回も
「お名前はかねがね聞いております」
と言われ、えええ、マジですか~と驚きつつ照れまくる一幕もありました。

私が犬猫の歯科について関心を持って数年、私の中でも歯科獣医療についての知識が増えていきますし、
獣医療界でも一般の飼い主様の間でも犬猫の歯科についての啓発と取り組みが進み、
参加するごとに会の雰囲気と症例発表の内容が変わってきているのを感じます。
それも参加の楽しみの一つでした。

今回最も気になったのは、21動物病院の鈴木正吾先生による
「トリマー向けデンタルケアの疑問についてのアンケート調査結果」
でした。
この調査の注目すべき点は、まず、調査対象(回答者)がトリマーであるということです。
私は常々、トリミングサロンやペットショップで行われている
歯磨きや「お口ケア」などのデンタルケアサービスに疑問を抱いてきました。
「犬猫の歯垢は約3日で歯石になる」
というのはよく知られるようになりましたが、
それならば多くてもせいぜい月数回行われるデンタルケアサービスに意味があるのだろうかと。
「お口のケアをしてもらった」
という飼い主の安心感が、逆に家庭でのこまめなケアを滞らせる一因となりはしないか。
そもそも歯科獣医療を専門的に学んだわけではないトリマーやスタッフが
正しいブラッシングやケアをできているのだろうか。
これは前回のブログ「磨いているけど、磨けていない?~歯磨きの「イ」と「ケ」の話
で書いたことにもつながります。
もっともトリマーだけではなく、近年は犬猫のデンタルケアの浸透に合わせて
ドッグトレーナーや生体販売のペットショップまでもが
デンタルケアサービスやセミナーを行うようになってきました。
周囲を見渡してみても、自分のペットの健康上の問題や疑問について
「ペットショップで相談した」
「ブリーダーに相談した」
「トリマーに相談した」
など非常に多いと思います。
ペットサービスという大きな枠組みの中で、「獣医療」との境界線が非常にあいまいであると感じていました。

発表内容に話を戻しますと、
・デンタルケアセミナーに参加した経験のあるトリマーは約70%
・デンタルケアの勉強をしたいトリマーは98%
・デンタルケアに悩んでいるトリマーは90%

なのだそうです。
トリマーの間でのデンタルケアへの関心と関与がいかに高いかが分かります。
そして
デンタルケアセミナーに参加した経験のあるトリマーのうち、25%が無麻酔歯石除去に興味があり、
・無麻酔歯石除去の方法を知りたい:22%
なのだそうです。

なんということでしょう!!

デンタルケアセミナーに参加していながら
無麻酔歯石除去に興味を持ったり、方法を知りたくなったりするとは
一体セミナーでは何を教え、何を学んでいるのかと言いたくなりますが
トリマーがこう思ってしまうのも責められない一面がある気がします。

上述の通りトリマーは飼い主からの相談を受けることが多くあります。
デンタルケアの相談を受けることもきっと増えてきていることでしょう。
その時に
「飼い主からのニーズに応えたい」
・答えられないようではトリマーとしての信頼が下がる
・ビジネスチャンスである
・何かしてあげたい
と思うのは自然なことです。
特にこの「信頼が下がる」と「何かしてあげたい」というのは
トリマーだけでなく専門職にありがちな「落とし穴」的心理であり、
こう思うあまりに自分の手に余るものや越権行為にあたる依頼を引き受けてしまうことがあります。
専門職として正しくあるのは、自分の実力(できることとできないこと)を素直に見極め、
能力的や立場的にできないものは、それが可能なところへつなげる(リファーするといいます)ことです。
できないものをできるところへつなげるのは、利用者(患者や顧客など)の利益を第一に考えることでもあり、
専門職者自身を守ることでもあるのですが、未熟であるとこれができず、
自分で背負い込んでしまうこともよくあります。
先程述べたように獣医療との境界があいまいなペットサービスではなおのことでしょう。

動物の「歯石除去」は麻酔の有無に関わらず「医療行為」なので
獣医師のみが行うべきなのは言うまでもないことです。
しかし歯磨きではどうでしょうか?

人間の場合は、平成17年7月26日の厚生労働省からの通達で
「重度の歯周病等がない場合の日常的な口腔内の刷掃・清拭において、
歯ブラシや綿棒又は巻き綿子などを用いて、
歯、口腔粘膜、舌に付着している汚れを取り除き、清潔にすること」
は歯科医師法の規制対象にならないとされています。
つまりこの場合は歯科医師でなくても口腔内清掃ができるということです。
しかしあくまでも、
・重度の歯周病がなく
・歯、口腔粘膜、舌に付着している汚れを取り除くこと
に限定されています。
重度の歯周病があればアウトですし、歯周病の診断は歯科医師でなければできません
歯周病がある、ない、初期だ、進んでいる、などと判断するのは診断にあたります。
行っていいのも汚れを取るだけですから、「歯磨き指導」などはできないわけです。

これを参考に動物について考えてみると、
重度の歯周病がなければ歯ブラシや歯磨きシートなどでお口の汚れを拭う程度のサービスなら
獣医師でない人が行っても問題ないのでは、と思えるかも知れません。
しかしながら動物の歯周病のチェックはやはり獣医師でなければできないわけで、
動物病院で歯周病の有無の診断を受けていない動物の場合は
歯磨きサービスの前にまず診断を受ける必要があるでしょう。
加えて、無麻酔歯石除去の問題で述べたことがありますが、
進行した歯周病の場合はあごの骨が吸収されて細く薄くなっており、
マズル部分に少し力が加わっただけでも骨折してしまうことがあります。
歯磨きサービスでも同じことがいえるでしょう。
(→「1.無麻酔歯石除去の問題~1.歯科医学の面から その3 エックス線撮影ができない問題~」)

さらに言えば、繰り返しになりますが
歯科の専門教育を受けたわけではない人にどれだけきちんとした歯磨きができるのか、
という疑問があります。
たかが歯磨き…ではなく、
世界中の歯科大学や歯学部ではブラッシング(歯磨き)についての研究が行われており
実は非常に奥が深いものなのです。
そしていうまでもなく、「歯磨き指導」はできないということになるでしょう。

でも、飼い主の間では
「動物病院や獣医さんに相談するよりも、日頃よく行くトリミングサロンの方が相談しやすい」
というニーズがあるのも確かです。
動物病院でなければケアが受けられず、つい足が遠のきがちになりケアの機会を逃すよりは
身近で気軽なトリミングサロンで小まめなケアを受けられた方が良い、
という考え方もできるでしょう。

私個人の考えとしては、動物看護師のキャリア形成の一環としても
伴侶動物(を持つ飼い主)が気軽に歯磨きのケアを受けられるようになるためにも、
その結果、動物病院の経営発展に役立つためにも、
伴侶動物のデンタルケアを動物看護師の専門スキルとして教育し、活かすのはどうだろうかと思っています。

……ということが発表を聴いている間に頭の中をぐるぐるぐるぐる。

座長の
「それでは、フロアからのご質問はありませんか?」

「はいはーい♪」
とばかりに挙手。もう大人しくしていようなんてしないんだもんね(笑)

私からの質問に続いて、歯磨きなどデンタルケアは医療の一環なのだから
動物病院で獣医師や動物看護師が行うべき、
いや皮膚科分野と同じようにトリマーと協力して行うのも良いのではないか、
など様々な意見が出されました。

会の合間の休憩時間に、会長を務められているフジタ動物病院の藤田桂一先生から
「あの発表ね、質問が出なければ川久保先生を指名しようと思っていたんですよ」
とニヤリと笑って言われました。

ま、またですか~(≧▽≦)
というか、私が来ているのバレていましたか~(≧▽≦;)

どちらにしても黙って座っているわけにはいかなかったということですね(^^ゞ
何かの議題に関して意見をと思って頂けるのはとても光栄なことです。ありがたいです。
このテーマについては藤田先生も、いずれ別の機会を設けて話し合ってみたいとおっしゃっていました。
私も本当にそう思います。

動物看護師の方、トリマーの方、その他ペット関連職の方、そして一般の飼い主様にも
ぜひぜひ考えてみて頂きたいテーマでした。

夕暮れの景色がきれいでした。

 

 

磨いているけど、磨けていない?~歯磨きの「イ」と「ケ」の話

 

皆様、歯磨きはしていますか?
たぶん、「磨いているよ」と思われることでしょう。

では、「磨けていますか?」では?
これもたぶん、少しは「え?」と戸惑われるかも知れませんが、「磨けていると思う」ではないでしょうか。
 

私たちは物心ついた頃から歯磨きを教えられ、習慣づけられ

歯磨きなど「当たり前に」できていると思っているのではないでしょうか。
 
「歯磨き指導」を受けたことがあると思います。
小中学校でよく行われていますが、歯科医院で受けた方もいらっしゃるでしょう。
歯磨き指導は歯科医療スタッフにとって大変重要な仕事ではありますが、
特に新人の頃においては、ちょっと気が重いという人も少なくありません。
なぜならば「受け入れてもらえにくい(と思う)」からです。
 
「大人になって歯磨きを教えられるなんて」
「歯磨きなんてできるよ」
「結構です!」
こんな言葉が返ってくることが時々はあります。
今さら?歯磨ごときで?子供扱い?無駄だよ。馬鹿にされているみたい…
日頃「当たり前に」磨いているからこそ、大人になった患者さんには受け入れにくい気持ちが働くのはよく分かります。
これは私達、歯科医療スタッフ側にも同じことが言えて
「歯磨きを大人に教えるなんて失礼ではないかしら」
という遠慮や引け目があると、受け入れてもらえにくいと思ってしまうのです。
 
しかし、「磨いている」ことと「磨けている」ことの違い、「磨けている」ことの大切さを知ると、歯磨きの仕方をお伝えすることは引け目を感じるべきことではないと分かってきます。
むしろ、知ってほしい、お伝えしたい、という熱意すら湧いてくるのですが、「磨けている」「それくらいできる」と思っている方のプライドも傷つけないようにお伝えしなければなりません。
例えば虫歯になったとか歯がグラグラしてきたとか、「こんな磨き方ではだめだったんだな」と自分で実感できることがあれば受け入れやすいし、方法を変えてみようという気にもなりやすいとは思いますが、損失を出してからになって欲しくないので、耳を傾けて受け入れて頂けるようにお伝えする方法をスタッフは常に考えています。
 
さてここまで、人の歯磨きについてお話をしてきましたが
犬猫などパートナーの歯磨きについても同じようなことが言えます。
ここから先は、人の歯の場合と、犬猫などパートナーの歯の場合と両方を思い浮かべながら読んで頂きたいと思います。
 
近年では犬猫にも歯磨きが重要だということが知られるようになり、こちらがお話する前から
「歯磨きが必要なんでしょう?」と訊いて下さる飼い主様も増えました。
「歯磨きトレーニング」を積極的に受講して下さる方も増えましたが、
まだ「歯磨きにそんなに時間とお金をかけるなんて」「歯磨きくらい自分でできるし」と思っている方も少なくありません。
 
これは「歯垢染色剤」。
歯垢(プラーク)が付いていると赤く染まるものです。
学校や歯科医院などで赤く染めだされて「ここが磨けていない部分ですよ」と言われた経験があると思います。
私はこれを自分で時々使用して歯磨きチェックをしています。
理由は当然、磨けていない部分があるからです。
自分が磨き残しがちな場所など、歯磨きの癖も分かります。
歯科医師や歯科衛生士ですらなかなか完璧にはいかないものなのです。
 
患者様に虫歯の存在や歯肉、歯周組織のトラブルを指摘すると
「磨いているんだけどなぁ」
とよく言われます。
そう、磨いているのだと思いますが、残念ながら「磨けていない」部分があり、
長い間それに気付かなかったためにう蝕(虫歯)や歯周病になってしまったのです。
 
「磨けている」と思っている私たち人ですら、自分の歯すら「磨けていない」のだから、
犬や猫の歯を磨くとなればどうでしょうか。
ドッグトレーニングを受講されている飼い主様の中でも、「歯磨きはできているので」という方はいらっしゃいますが
パートナーのお口の中を見ると歯肉に炎症があったり歯石が付いてしまったりしていることがほとんどです。

歯石が付いた犬の歯

試しに磨いて見せて頂くと、歯ブラシの選び方が良くなかったり、
歯ブラシの動かし方や力の入れ方が適切でなかったり、
磨きやすいところだけ磨いて「磨いたつもりになっている」ことが本当によくあります。
このことは犬や猫の歯を磨くときだけではなく、
人が自分の歯を磨く際にも同じように言えるのです。
 
そこで私はしばしば尋ねます。
「最近、歯科医院で歯磨きのしかたを教わったことはありますか?」
と。
無ければ一度、歯科医院で歯磨きのチェックを受けてみて欲しいと思います。
きっと知らなかったことや気付かなかったことが色々見つかることと思います。
磨いているつもりでも、案外「磨けていない」ことに気付くでしょう。
そこでの気づきはパートナーの歯を磨いてあげるときにも大いに役立ちます。
そしてできれば、パートナーのための歯磨きレッスンも受けて欲しいと思います。
歯石が付きやすいのはどこか、磨き残しやすいのはどこか、歯ブラシの選び方は、動かし方や力の加減は、など
ひとりではなかなか知る機会がなく、独自の判断でおこなってしまいがちなことについて
正しい情報を得ることができるでしょう。
 
パートナーの歯やそれにつながる健康上のトラブルは、パートナーの「自己責任」というわけにはいきません。
パートナーの苦しみを見るにつけ、きちんと手入れしてあげなかったことを悔やみ、治療にかかる経済面や時間、物理的な負担を背負い、パートナーと飼い主様自身の二重の苦しみを味わうことになります。
それでもパートナーの苦痛を肩代わりしてあげることはできません。
できることは健康なうちに予防をしてあげること。
問題が初期のうちに対処してあげること。
苦痛を味わわせてからでは可哀相だと思いませんか。
そして、あなたの歯も。
悪くなる前に、痛くなる前に正しい磨き方を身に付けて、あなたの歯も、パートナーの歯も、パートナー自身も、生涯のお付き合いとして末永く共に過ごせますよう願ってやみません。

第17回日本臨床獣医学フォーラムを振り返って

2015年も終わりが近づいてきました。
この数か月間、とても忙しくてご報告が遅くなってしまったのですが
2015年の大事な出来事の一つとして、9月に参加した第17回日本臨床獣医学フォーラム
(JBVP)を振り返りたいと思います。

私が日本臨床獣医学フォーラム(JBVP)に参加するのはこれが2回目でした。
前回は歯科の講演を中心に回りましたが、今回は他に関心のある疾患や治療にも勉強の幅を広げたいという
私なりのテーマで参加しました。

とは言っても歯科はやはり外すことはできず、

「高齢猫の歯科疾患」 藤田桂一先生
「高齢動物のデンタルケア」 戸田功先生
「猫の口腔内腫瘍(扁平上皮癌を中心に)」 廉澤 剛先生
「歯周病原細菌悪性度検査の解釈とその臨床応用」 荒井延明先生
「高齢動物に発生する口腔内腫瘍の診断から治療の可能性まで」 奥田綾子先生

また、イタグレを飼っていることもあり骨折とてんかんの話をよく聞くようになったことから
それらについても知識を深めたいと思い、
「トイ犬種の橈尺骨骨折1 術前評価と手術計画」 川田 睦先生
「トイ犬種の橈尺骨骨折2 骨折形状に適した整復法と固定法」 泉澤康晴先生
「けいれん発作を起こす病気「てんかん」を徹底攻略」 渡辺直之先生
「犬の特発性てんかんの治療」 松木直章先生

さらに、日常のケアのこと、今後のスキルアップのため、そして今回のJBVPのテーマでもある
動物のシニアライフのために
「痒いの臭いの、飛んでいけ!―外耳炎の治療と予防を教えます―」 村山信雄先生
「症例写真の撮り方から症例発表の仕方」 石田卓夫先生
「怒る猫へどう優しく対処するか?」 石田卓夫先生

などのプログラムを周りました。
一つ一つを挙げて行くと膨大になってしまうので、ざっくりとした感想を。

伴侶動物の口腔について今一番ホット(?)なのは歯周病かと思いますが
ホームケア、つまりおうちでの歯磨きを習慣づけることで
歯周病とそれにつながる全身疾患の予防になることと、口腔内にできるその他の疾患の早期発見につながり
それにより伴侶動物の寿命とQOLを高めることができる、と再度思いを強くしました。
動物にも人間と同じように悪性腫瘍が発生することがあります。
獣医療での外科的治療がとても進んでいることに驚きましたが、
顎顔面領域の悪性腫瘍を切除すると容貌がかなり変化してしまうことから
飼い主さんの方で受け入れがたく、手術にまで及ばないことも少なくないそうです。
また、人間と比べると予後があまり良くないとも感じました。
(つまるところ、手術後の生存期間があまり長くないということです。)
歯科はやはり何はなくともホームケアがいかに大切か、ということですね。

そして今回新たな知見と驚きを得られたのが、荒井延明先生の
「歯周病原細菌悪性度検査の解釈とその臨床応用」でした。
荒井先生の講演は前回のJBVPでイヌインターフェロンα製剤のインターベリーαについて拝聴していました。
その時はひとつの参考として心に留めていましたが、
今回はそれにさらにデータが集まったおかげで大変興味がわき、今後のさらなる研究が楽しみになる内容でした。
この荒井先生のプログラムはランチョンセミナーでおいしいお弁当が出るのですが
最前列に陣取ってガツガツ食べまくりながらガツガツとノートを取りまくりました。
(相当異様だったと思いますごめんなさいごめんなさい)

インターベリーαとは犬の歯肉炎に効果が確認されている動物用医薬品ですが、
近年注目されているものに「Streptococcus salivarius K12」というものがあります。
これは口腔内にいる細菌で口腔内環境を整えることから、サプリメントとして利用されています。
(以前の記事でも触れています。→「日本臨床獣医学フォーラム参加報告」)

インターベリーαが歯肉炎を改善する効果は、
家庭でのオーラルケアの補助や歯周治療後のメンテナンスとしてとても魅力的です。
Streptococcus salivarius K12との併用はどうなのだろう…と思うと期待と興味でムズムズしてきて、
矢も楯もたまらず会場で質問してしまいました。

「私は人間の歯科医なのですが…」

質問の最初にそう自己紹介すると、後ろの方の席から
「歯医者さんだって…」
とボソボソ聞こえてきます。
ええ、歯医者さんも大注目の小動物歯科ですよ!

このプログラムでは他にも、一般の飼い主さんにも、獣医療に携わる方にもとても大切なことが語られていました。
それはまた改めてご紹介したいと思います。

講演後、ブースにいらっしゃる荒井先生の所に改めてご挨拶に伺いましたら
荒井先生は私のことをご存知でした。
最前列で弁当をかきこんでいたから、ではなくて(笑)、mvmの記事をご覧になって下さっていたからなのでした。
なんと~光栄です!

荒井延明先生と川久保純子

とっても優しくて頼れそうな荒井延明先生は動物の皮膚科の先生としてもご活躍です。
DHCのサイトにもご登場されていますよ。
http://top.dhc.co.jp/contents/pet/interview_dr/?sc_iid=catop_pet_01_toku_interviewdr

 

そう、今回のJBVPでは私のことを知っていてくださる方が幾人かいらっしゃり
気恥ずかしくもとても嬉しいことでした。
もともと動物業界とは関係のない職種でしたから、前回のJBVPではアウェーのような気分で
業者の方との名刺交換もお互いになんだかぎこちなくて少し寂しかったのですが
今回はようやくこの業界からも受け入れてもらえたような気持ちになれました。
それもこれも、前回のJBVPや日本小動物歯科研究会などで繋がりを頂けた方々のお蔭です。

で、今回のもう一つのテーマ…
「お世話になっている方々にお礼をして周ろう!」
蓮「お、お礼参り!?」((((;;OдO;lll))))
違うよ。

まずは「株式会社ファームプレス」様。
ファームプレス社長様からのお声掛けのおかげでmvmに執筆させて頂き、
より大きな広がりを頂けました。本当にありがとうございます。

ファームプレスの皆様と川久保純子

ファームプレスの皆様と川久保純子

川久保と社長様の間に3冊並んでいるmvmの、中央と右端が歯科特集号です。
川久保は中央の156号に書かせて頂きました。
ファームプレスの社長様のすごいところは、人のつながりをサラリと広げて下さることです。
こんな風に、お仕事以上の何かを人に与えられる人になれたらと私も憧れます。

 

「有限会社PKBジャパン」様。
「オーラティーン」といえば動物用口腔ケアグッズとしてご存知の方も多いのではないでしょうか。

PKBジャパンブースと川久保純子

PKBジャパンブースと川久保純子

社長様が素敵すぎるのです!
才色兼備でエレガント。ガサツな私とは大違いです。
あぁ~こんな風になりたい~(*´Д`)

PKBジャパンの社長様には色々と良くして頂いているのですが、
今回、歯みがきの件で、とあるご許可を頂いてしまいました(≧▽≦)
私にとってはとても嬉しいスペシャルなこと。
準備ができましたらお知らせ致します!

 

「ライオン商事株式会社」様。
昨年はライオン商事の社員の皆様向けに講演をさせて頂きました。
ベッツドクターズスペックデンタルブラシは川久保一押しの歯ブラシで、
このブログでもご紹介させて頂きましたが(→素晴らしい犬猫用歯ブラシの開発者様にお会いしました
「素晴らしい犬猫用歯ブラシの開発者様」には実はもうお一人いらっしゃったのです!
改めてご紹介いたします。
下津浦勇雄先生です!

下津浦勇雄先生と川久保純子
↑ 偉い先生なのに手がカワイイですね。ギャップ萌えします♡

AtaraxiaのLINE@で先行してチラッとお知らせしていますが
歯ブラシについて、ドクタースペックデンタルブラシにさらなる長所が見つかりました。
これもいずれお知らせいたしますね。

蓮「そればっかり言っているけど、まだ書けていない記事がたくさんたまっているよね…」

うっ(^_^;)

 

あっ、コイニーさんだ!

Coineyブース

実は(株)クレディセゾンさんの歯科検診を昔したことがあったので親近感があったのです♪
Ataraxiaは出張でサービスをおこなっているので
クレジットカード決済にCoineyを導入しています。
地域柄か、クレジットカードでのお支払いのご希望が極度に少なく
現金でお支払いを希望される方が多いので困惑しているところなのですが…(・_・;)

上記で「Streptococcus salivarius K12」のサプリメントについて触れましたが、
こちらはそのサプリメントを販売している会社
「プレミアムスイソ株式会社」様です。

プレミアムスイソのブース

妙なタイミングでの写真になってしまってごめんなさい(´・ω・`)

犬猫用だけでなく人用の口腔用サプリも売っています。
Streptococcus salivarius K12に加え、「Streptococcus salivarius M18」が配合されています。
私も何点か購入しました(^-^)
オンラインショップもありますよ。
ご興味のある方は試してみてはいかがでしょうか。
http://premium-suiso.co.jp/

 

蓮もお世話になっているアニコム様からはプレゼントを頂きました。

アニコムのプレゼントと蓮

この他、写真はありませんが
歯科器材の株式会社オサダメディカル様とは無麻酔歯石除去について語り合うことができ、有意義な時間を頂きました。
またエリザベスカラー(ワンツーカラー)でおなじみの株式会社ヒューベス様の皆様ともまたお会いすることができ、
新たな展開につながりそうです。

JBVPを経た新しい展開にどうぞご期待ください!

 

1.無麻酔歯石除去の問題~1.歯科医学の面から その3 エックス線撮影ができない問題~

1.歯科医学の面から 

その3 エックス線撮影ができない問題

犬猫などの「無麻酔歯石除去」ではポリッシングができず、
かえって歯石が付きやすい状態になってしまうことを前回お話しいたしました。
(前回の記事→「無麻酔歯石除去の問題~1.歯科医学の面から その2 ポリッシングができない問題 ~」)

今回はさらに大きな危険につながる、「エックス線撮影ができない問題」についてお話しいたします。

人間の歯科の場合は、歯周病の治療の際にはエックス線撮影(レントゲン撮影)を行います。
それにより肉眼では見えない部分の歯石の付着、その部位や量、大きさ、
歯の根の形、
歯周病による歯槽骨の吸収の度合い、吸収されている部位、形などを知ることができます。
私も歯科医として診療している中で、
表面から見るとあまり歯周病が進行していなさそうに見えるのに
エックス線画像で確認すると歯周ポケットのとても深い所に歯石がごっそり付いている
というケースをいくつも診たことがあります。
エックス線撮影をしなければこれらの歯石は見落とされてしまったことでしょう。
(「無麻酔歯石除去の問題~1. 歯科医学の面から その1 歯肉縁下歯石が取れない問題~
も併せてお読みください。)

さらに、歯周病におかされると歯槽骨(しそうこつ)という、歯を支えている骨がしだいに吸収されてなくなっていき、
やがてはあごの骨までも吸収が進んでいきます。

犬の顎骨(正常)

青い線が概ね正常な犬の顎(下顎)の骨のラインです。
これが歯周病におかされて吸収されると、たとえば下の絵の赤いラインのようになります。

犬の顎骨(吸収像)
犬猫、特に猫や小型犬のあごの骨はもともと非常に細く、
そこに歯周病による顎骨の吸収が起きると、残された骨の太さ(厚さ)はほんの2~3mmとなってしまいます。

ちょっと想像がつかない?
では少しリアルな絵で見てみましょう。

犬の顎骨エックス線写真風

蓮「ねえ…この絵は?」
描いた。
蓮「は!?」

先ほどの赤いラインまで歯槽骨が吸収された状態をエックス線撮影すると、
こんな風に写ります。
こんな状態で歯石取りのために力を加えでもしたら、
あごの骨は簡単に折れてしまいます。
事実、歯周病にかかっている犬猫の顎骨の骨折は珍しくはなく、
「ほんの少しぶつけただけで…」
「一緒に飼っている他の犬とじゃれ合っているうちに…」
など、本当にふとしたはずみで骨折してしまいます。
そして、他所で受けた歯石除去の処置によって骨折した犬猫が他院に回されてくるということも昨今増えているといいます。

歯周治療でのエックス線撮影が、治療の上でも安全の上でも重要なのがお分かりいただけるかと思います。

動物病院、トリミングサロン、ペットショップ、出張サービスなど無麻酔歯石除去を行っているところは色々ありますが、
トリミングサロンやペットショップ、出張サービスなどでは当然エックス線撮影ができません。
結果、歯周病が進行しているのに気付かず処置をして
歯周病の悪化につながるばかりか、骨折など
かえってひどい事態に至らしめてしまうことがあるのです。
エックス線撮影による検査は歯周病治療に欠かせません。
そして何度も言いますが歯石除去は医療行為であり、治療と予防の一環です。
犬・猫などの歯石除去は、きちんと検査を行う動物病院で受けるようにしましょう。

次回、「犬をはじめとする動物の無麻酔歯石除去の問題をドッグトレーニング・歯科医療・心理学の面から語る その2. 無麻酔歯石除去の問題~犬猫など動物の心理としつけの面から~」に続きます。

 

日本ペット栄養学会第17回大会に行ってきました

2015年7月18日、日本ペット栄養学会第17回大会に参加してきました。

日本ペット栄養学会第17回大会

 

場所は帝京科学大学。
会場である7号館に行く前に本館を訪れてみました。

蓮「道を間違えただけでは…」

そ、そんなことないよ!

帝京科学大学

 

帝京科学大学アニマルケアセンターです。
興味深い。

帝京科学大学アニマルケアセンター

 

守衛さんに7号館への行き方を尋ねると、大変分かりやすく教えてくれました。
蓮「ほらやっぱり道を間違えt…」
ものごとを説明するときに、分かりやすく順序よく説明するには
ぼんやりと分かっているだけではなく
自分の頭の中できちんと整理されていることがやっぱり大切だよね、と
ひとり納得しながら7号館へ向かいました。

日本ペット栄養学会第17回大会会場

日本ペット栄養学会第17回大会会場

7号館です。

日本ペット栄養学会第17回大会

いざ、会場入り。

 

演題はどれも興味をそそるものばかりです。
その中でも私が特に興味を持ち、かつ一般の飼い主さんにも直接的につながりそうだと思ったのは

  • イヌ・ネコにおける各種オメガ3脂肪酸含有量の異なるフードの給与試験
  • AAFCO養分基準を満たす維持期のイヌの手作り食レシピの設計法
  • ジャンガリアンハムスターとロボロフスキーハムスターにおける多動性と学習行動の関連性ならびに脳内代謝の差異
  • 犬の歯周病菌数と歯肉の炎症の経時的変化について
  • 生菌製剤投与が健常犬の消化管におよぼす影響に関する基礎的研究

そして特別講演の

アディポカインと疾病

シンポジウムの

膵炎の食事管理

でした。

いくつかかいつまんでご説明すると、たとえば犬の手作り食。

手作り食については飼い主の間でも獣医療に携わる人の間でも大変意見の分かれるところで、
ドッグフードを非常に危険視し、手作り食を強く推奨する人々から
手作り食に懸念を示し、ドッグフードを推奨する人々まで様々です。

私の考えとしては、アレルギーや代謝異常など何らかの疾患があり、
通常のドッグフードでは問題がある場合には、獣医師の指導の下での手作り食は「あり」だと思います。
健常な犬でも、たとえば災害時などでドッグフードの調達が不可能な場合に
なんでも食べられる習慣をつけておくことや、
日常の食事にも変化とはずみをつけて楽しみにするために、
時おり手作り食をはさむのは良いことだと思います。
しかし、手作り食のみで犬の必要栄養素とバランスを満たせるよう給餌するのは非常に難しく、
微量栄養素の不足やアンバランスをきたしやすいのが要注意であると思っています。

「AAFCO養分基準を満たす維持期のイヌの手作り食レシピの設計法」
では、なぜNRCではなくAAFCO基準を用いるのか、という疑問が投げかけられながらも
日本人の必要栄養素を1とした場合に、犬の必要栄養素がどれ位になるのかを提示しながら
手作り食でどの栄養素が不足するのか、それを補うのにはどうすればよいのかを模索した
今後の発展に期待したい発表でした。

ちなみに、「栄養をバランスよく作れる」とされているレシピ…市販本などでよくありますが、
そのレシピ通りで作っても充足されない栄養素などがあったそうです。
獣医師でも栄養士でもない一般の人が、
家庭の食卓の感覚で犬の食事を考える難しさと危険性を物語っていると思います。

「アディポカインと疾病」
では、
「一般的に肥満は病気を引き起こして良くないと言われているけど、
病気になる肥満の人と、病気にならない肥満の人がいるよね?」
から始まり、これらの「病気になる肥満」と「病気にならない肥満」の違いは何か、
脂肪細胞の種類に違いがあること、
種類が違えば働きも違い、体内で起きていることにも違いがあることなどを解説されました。

脂肪は悪者扱いされていますが、
脂肪細胞には三つの種類があり、アディポカイン(生理活性物質)を介して
様々な代謝を調節しています。
ゆえに、脂肪は無くなってしまっても良くないのです。
しかし肥満状態の脂肪組織では慢性的な炎症状態になっており、全身的な代謝異常をもたらします。
また、犬では肥満になっても糖尿病にならないという報告もあり、
人との違いなどが今後解明されて行くことが期待されます。

日本ペット栄養学会第17回大会

 

話は変わりますがこの会場、近くに昼食をとれるお店がまるでなく
食事を求めて1.5kmくらい歩いて歩いて、ようやくたどり着いたお店は満員で順番待ち。
仕方なく昼食は諦め、地元の観光気分で散歩をしながら会場に戻りました。
「栄養学会」なのに、人の栄養状態が危ぶまれます(;´Д`)

元宿堰稲荷神社

元宿堰稲荷神社

「元宿堰稲荷神社」や、

社

駐車場の脇で今も祀られている社など。

下町の歴史と風情を味わいました。

そして偶然にもこの日は足立区での花火大会。
時間の都合で花火大会を鑑賞して帰ることはできませんでしたが、
空には大きな二重の虹のアーチがかかって楽しませてくれました。

そういえば昨年、インターペットで講師をしたときも
帰りは虹がかかっていました。
頑張った後のごほうびのような、嬉しくてちょっと不思議な気分でした。

虹

 

 

 

獣医学総合誌MVMに川久保の「犬猫の歯みがき指導」掲載

2015年7月1日発売の獣医学総合誌「mvm」に、川久保が書いた
「飼い主さんに伝わる歯みがき指導」が掲載されています!

mvm156号の特集は
「犬猫の歯の健康のために」
なんと、156号と157号の2号にわたり、前編と後編での特集なのです。
まさに、犬猫の歯科やオーラルケアに関する意識とニーズが高まっている表れです。

執筆者は日本小動物歯科研究会の会長である藤田桂一先生(フジタ動物病院)、
大場茂夫先生、大風百合子先生(日本大学動物病院歯科)、
網本昭輝先生(アミカペットクリニック)、
江口徳洋先生(千村どうぶつ病院)、
幅田功先生(センターヴィル動物病院)

また、レポートとして、とだ動物病院の戸田功先生も
「飼い主に正しいデンタルケアを指導するコツ」
を書かれています。

いずれも動物歯科の第一人者という、そうそうたるメンバーです。
その中で、川久保純子(Ataraxia)が記事を書いています。

大変な栄誉です。いいんでしょうか~(;´∀`)

題は

「飼い主さんに伝わる歯みがき指導」

歯科医師としての歯科知識やTBIの経験に、
教職時代の経験、ドッグトレーナーとしての経験と知見、
さらにはカウンセラーとしての心理的な知見を交え
「歯みがき指導がどうして伝わらないか」
「そもそも、伝わっているとはどういう状態か」
「どうしたら『できる』ようになるのか」
を、インストラクショナルデザインの考え方をベースに解説しています。
犬猫の歯みがき指導をインストラクショナルデザインから解説しているのは、
おそらく本稿が初めてだと思います。

さらに!
なんと川久保の記事は、指導の方法とコツを解説した前編に加え、
「飼い主さんに伝わる歯みがき指導 実践編―歯みがき攻略の8ステップ―」
として、口に触れない動物が口を開けて歯の内側や咬み合わせ面を磨けるようになるまでも
懇切丁寧に写真付きで解説しています。

さらにさらに!!
MVM 156号に掲載されているパスワードを入力しますと
株式会社ファームプレスのMVM専用ページから
この「歯みがき攻略の8ステップ」の動画が視聴できるのです!!

この動画は、Ataraxiaの歯磨きレッスンを受講された方に差し上げている
Ataraxiaオリジナルの歯みがき解説DVDの動画の一部に加え、
MVM誌用に新たに撮り下ろしたものもあります。

MVMは獣医学の専門誌ですが
私の記事は「歯みがき指導」ということもあり、
獣医師の先生方をはじめ
歯みがき指導を現場で受け持つ可能性の高い動物看護師さんにもすんなりと読めるよう
できるだけ平易な文章で、なおかつMVMの格調高さを損なわないよう工夫したつもりです。

この記事は歯みがき指導をしたことがない、しているけれど手ごたえを感じられないという
獣医師の先生方、動物看護師の方々はもちろんのこと
一般の飼い主さんにも「犬猫の歯みがきの解説書」としても活用して頂ける内容と構成です。

Ataraxiaの歯みがきレッスンのエッセンスが惜しげもなく詰め込まれています。

蓮 「これを読めばAtaraxiaの歯みがきレッスンはいらないんじゃ…」

それはまた別の話です(^_^;)

専門誌ゆえ一般の書店やAmazon等ではお取り扱いがありませんが、
株式会社ファームプレスのサイトからオンラインでご購入できます。
http://www.pp-mvm.com/books/contents/60

ペットの歯みがきをお考えの飼い主様も、動物病院の先生方、スタッフの方々も
そのまま手引書として使える内容です。
(おっと、文章や写真、動画の流用はダメですよ^^;)

専門書なので少々お値段がはりますけれども、ぜひご一読のうえ
お手元に一冊置いて頂ければと思います。

川久保純子&蓮&MVM

無麻酔歯石除去の問題~1. 歯科医学の面から その1 歯肉縁下歯石が取れない問題~

1.歯科医学の面から

その1 歯肉縁下歯石が取れない問題

歯周疾患(歯周病)を引き起こしているのは、いくつかの種類の歯周病原細菌です。
よく歯石が歯周病の原因かと思われていますが、
歯石は歯垢(しこう・プラーク)(歯についた汚れや細菌、細菌が産生したものなど)に
カルシウムなどが沈着し固まったもので、歯周病の直接の原因ではありません。
歯石の中にいる細菌も死んでいます。
まずは歯周病になるしくみをかいつまんでお話しておかなければなりません。

正常歯周組織

これは正常な歯と歯肉、歯を支えている骨(歯槽骨)の模式図です。
(小さくて見えない場合はクリックかタップすると拡大して表示されます。)

お口の中にいる菌には、大雑把に分けて「酸素がある環境が好きな菌」と「酸素がない環境が好きな菌」がいます。
歯の表面に細菌が付着すると、まず「酸素がある環境が好きな菌」が増殖し、歯肉に炎症を起こします。
「歯肉炎」とよばれる状態です。
歯肉縁

歯と歯肉の隙間には「歯肉溝」という深さ1~2mm程度の溝が存在しています。
歯肉に炎症が起きると歯肉が腫れて、この溝が深くなります。
すると、溝の中は酸素が少ないので、この中に「酸素が無い環境が好きな菌」が増殖してくるのです。
この菌は酵素や毒素、様々な物質を産生し、
それによって歯肉や歯の周りの組織が破壊され、歯周ポケットもどんどん深くなります。
やがて歯を支えている骨も吸収されて減っていき、支えを失った歯はぐらぐらし、やがて抜けてしまう…
こういう流れをたどります。

歯周ポケット形成・歯槽骨吸収

 

ではなぜ歯石が問題視されるのかというと、

* 歯石の表面が粗いので、さらに汚れや細菌がつきやすくなる
* 硬くてさらざらした歯石が歯肉を刺激する

などの理由で歯周病を悪化させる一因となるからです。

そこで「歯石除去」となるわけですが、歯石には大まかに分けて2種類あります。
歯の表面、歯肉の縁の上に付いていて、見て確認できる「歯肉縁上歯石」と、
歯肉の縁の下、歯と歯肉のすき間の中に付いている「歯肉縁下歯石」です。

歯肉縁上歯石と歯肉縁下歯石
歯周病では歯肉縁下歯石が特に問題となります。
歯肉縁上歯石だけ取ってもあまり意味はありません

ところが、歯肉縁下歯石は歯と歯肉のすき間の中に付いているので、
麻酔なしで取ろうとすると痛みを伴います。時には出血もあります。
すでに歯周病にかかっていて歯肉に炎症があると、痛みや出血はより増します。
私達人間でも歯肉縁下歯石を取るのは痛いので、麻酔をして行います。
よく歯科医院では「痛かったら左手を上げて教えてくださいね」
というように、処置を受ける必要性が理解できていて我慢ができる人間ですら耐えられないことがあるのですから
動物が我慢して大人しくしていられないのは当然です。
動物ですから口を十分に開けなかったり、抵抗したり、暴れたり、咬んだりするでしょう。
そのような理由で動物の歯肉縁下歯石を無麻酔で取ることは不可能なのです。
(もし大人しくしているとすれば、それは恐怖ですくんでいるからでしょう。)

 

→次回、「1. 無麻酔歯石除去の問題~歯科医学の面から その2 ポリッシングができない問題 ~」に続きます。

美容無麻酔歯石除去、ですって!?

動物の「美容無麻酔歯石除去」なんて言葉が出てきました。

犬猫等、動物のお口の健康への意識が高まるにつれ、歯石除去のニーズも高まってきました。
一方で「無麻酔歯石除去」の問題が広がっていることは、
Ataraxiaのサイトやブログなどでも折につけお話をしています。

ところが今度は「美容無麻酔歯石除去」という言葉が出てきて驚いています。
「美容」を付けることで、これは医療行為ではないということを暗にほのめかしているようです。
色々な手口にびっくりです。
人間でも、目や眉に入れ墨を入れる行為を「アートメイク」と称し、
医師の資格を持たない人が行うことがしばしば問題となっているのに似ています。

視点を変えれば、無麻酔歯石除去の危険性や為害性が知れ渡ってきたために、
こうしたやり方で逃げ道を作り、生き残ろうとしているのかも知れません。

無麻酔歯石除去や美容無麻酔歯石除去について、
中には治療目的ではなく美容目的であると謳っている所もあり、
それはペットショップやトリミングサロン、トリマーにとどまらず、獣医師でもそのように言っている人もいます。
「麻酔をかけての歯石除去は医療目的、無麻酔での歯石除去は美容目的。これが違いです」
と説明している獣医師もいます。

歯石除去の目的が麻酔の有無で区別されるなど、そんな区切りはありません。
歯石を取れば見た目もきれいになるというだけで、歯石除去という行為は医療行為です。

そして
「どちらが良いかは飼い主さん自身が決めて下さい。」
と…。

嘆かわしいです。
飼い主さんに「自己決定」させることがインフォームドコンセントだとでもはき違えているのでしょうか。
無麻酔歯石除去が動物にとって大変危険であることはもはや自明です。
獣医師はこうしたデメリットを飼い主に正しく分かりやすく説明するのが義務です。
全身麻酔をかけることとかけないこと、歯石除去を行うことと行わないこと、
それぞれのメリットとデメリットを飼い主に説明し(もちろん分かりやすく、です)
病気がある、高齢であるなど全身麻酔の負担が大きいときは
代替案なども考えながら、飼い主が納得して治療に同意できるようにすること。
それがインフォームドコンセントです。
正しい説明もせず判断を飼い主に丸投げするような所は、何かがあったときに

「あなたが決めたことですから、あなたの責任です。」

とでも言いかねません。

また、歯磨き教室を行っているトリミングサロンやペットショップ、動物病院ならば
正しい情報をくれるような気がするかも知れませんが、そうでもありません。
犬や猫の歯みがき教室が無麻酔歯石除去の宣伝とセットになっている所が増えています。
イメージに惑わされないようにしてください。

歯石除去は目的のいかんに関わらず医療行為です。
無麻酔歯石除去によってかえって歯周病が酷くなったり
あごの骨を骨折したり口の中や目や顔などを傷つけるという事故も起きています。
意識がある状態での歯石除去は、動物の心に深い恐怖不快感をもたらします。
それがたとえ、おとなしくしていたとしても、です。

あなたの大切なパートナー、大事な犬や猫を思うなら
トリミングサロンやペットショップ等で受けないで、
正しい動物歯科の知識を持つ獣医師のもとで受けて下さいね!!

 

日本臨床獣医学フォーラム参加報告

去る2014年9月26日から28日までの三日間、日本臨床獣医学フォーラムに参加してきました。

私にとってこのフォーラムの目玉は、歯科!!
動物歯科の第一人者の先生方の発表が、出血大サービスと言わんがばかりに山盛りなのです。

歯が、歯があぁぁ~(≧▽≦)

日頃から歯科医師として、ドッグトレーナーとして、動物看護師として関心の高い動物歯科ですが
一般の飼い主さんにも伝わっている基本的な情報は私にとって当然物足りなく、
専門的な情報をもっと得たいと思っていたところで
これは外せない絶好のチャンスでした。

DSC_1670

場所は…

ホテルニューオータニ(2)

ホテルニューオータニ。

Ataraxia_JBVP2014 (1)

どんな講演が聴けるのか楽しみでなりません。

初日の26日は、とだ動物病院の戸田功先生によるランチョンセミナー
「歯磨きとStreptococcus salivarius K12の活用法」
と、
「動物看護師として知っておきたい歯科問診と診察時のポイント」
がありました。

Streptococcus Salivarius K12(ストレプトコッカス サリバリウス K12)は人間の歯科で注目を集めている細菌で、
口腔内にいる虫歯や歯周病の原因菌を抑える働きのある、
いわゆる「善玉菌」とされるものです。
もちろんSS-K12を使うだけでは不十分で、歯磨きでバイオフィルムという「細菌のバリア」を破壊するのは欠かせません。
これを犬猫にも応用するという試みです。
人間の歯科医療にも動物のオーラルケアにも関わっている私としては非常に興味深く、
今後の研究に期待が高まります。

ところが私は歯科医師なので、フォーラムの申込時に歯科医師という区分がなかったため
動物看護師として潜り込み参加しました。
動物看護師としても基本的にどのセミナーにも参加できるし、参加費用も安いのでしめしめ…
と思っていたらとんだ落とし穴で、
戸田先生とこの翌日に開催された藤田桂一先生の「獣医師限定」ランチョンセミナーには参加できないという盲点があったのでした!

悔しさを噛みしめながら、
「動物看護師として知っておきたい歯科問診と診察時のポイント」
に参加。
歯科に関心のない院長先生、これから手がけたい院長先生もいらっしゃるでしょうから
動物看護師が患者さんの歯科トラブルに気付き、治療につなげるという役割を持てるのはとても良いと思います。
ただの受付や助手ではなく、専門性を発揮できる役割として活躍することを望んでいる動物看護師も多いでしょう。
そうしたキャリア面でも有効ではないでしょうか。

二日目の27日は、歯肉炎を改善する動物用医薬品として承認されたイヌインターフェロンα製剤についてや、
フジタ動物病院の藤田桂一先生による
「歯周病の診断と基本的な治療手技について」

JBVP2014

これがまた…心に深くすとんと落ちるような内容で、
一つ一つがきちんとエビデンス(根拠)に基づいていて、
EBMを大事にされているのだろうということが伺えました。

医師は長年行っていると「独自の色」が出てきます。
医師独自の手技や「勘」が育つことで診断や治療の技術が向上するので良いのですが、
中には根拠のない「我流」に走ってしまう医師もいます。
「我流」は一見派手で、他にはない優れた技術であるかのような錯覚をもたらします。
人間の医科、歯科、獣医科に関わらずそうなのではないでしょうか。
しかし、それによって却って患者さんのためにならない結果を招いていることもこれまで見ているため、
学術的根拠に基づく内容を丁寧に話されてることに感服し、嬉しさを覚えたのでした。

次のランチョンセミナー「こんな時どうする?口腔疾患実践編」も聴きたくてたまらなかったのですが、
前述の通り獣医師限定…。
藤田先生は「僕は聴いてくれて構わないんですけどね」とおっしゃって下さいましたが、
今さら受付で「私、歯科医師なんですけど…」と交渉できる空気でもなく、
(そもそも、「あなた動物看護師で申し込んでいますよね?」と墓穴を掘ってしまいます^^;)
泣く泣く断念しました(T_T)

が、私の満たされない知識欲を補ってくれるかのようなものが!

JBVP_proceeding

プロシーディングです。
動物看護師向けはお値段控えめですが動物看護師用の内容のみ。
獣医師向けはお高いですがすべての内容が製本されたものかUSBメモリに入っているのです。

高い!そして厚い!でも、買いだ!!

「こ…こっち下さい」

動物看護師用の参加票を下げているのに獣医師向けを選んだ私を、
販売受付の人は暖かい笑顔で受け入れてくれました。
ありがとうございますありがとうございます。

 

三日目は、戸田先生による
「(歯科)年齢別・品種別のかかりやすいポイント」
「間違いやすいホームデンタルケアを改善しましょう」

JBVP2014

キタアアアアアア!!(≧▽≦)

これこれ、こういうの知りたかったんです!
私もAtaraxiaで歯磨きレッスンを行っているので、このセミナーで学ばせて頂いたことは非常に実践的でした。

また、ベテックデンティストリーの奥田綾子先生による
「抜歯の適応と基本手技」
「難抜歯の診断と外科的抜歯法」
は、人間の歯科で行っていることに動物歯科がここまで追随しているのだと
感嘆せずにはいられませんでした。

医師の治療スタイルには「攻めの治療」と「守りの治療」とでも言うべきものがあります。
攻めの治療は悪いところがあれば積極的にどんどんアプローチしていくスタイル、
守りの治療は現在症状がなければ経過観察をして、あまり積極的に介入しないスタイルです。
私は歯科医師としては「攻めの治療」スタイルだと自分では思っています。
奥田先生のセミナーを聴いて、
第一線の獣医師の先生方がこれ程までに「挑んでいる」ことに胸を打たれました。
場合によっては人間の歯科医の方が遅れを取っているかも知れません。
負けずに頑張らねばです。

今回の記事では歯科のことに絞りましたが、他にも

  • 東京大学の竹内ゆかり先生、日本獣医生命科学大学の入交眞己先生による動物の行動学(問題行動や常同行動)、
  • 犬山動物総合医療センターの太田亟慈先生による義肢装具学、
  • パル動物病院の小野啓先生の眼科学(犬の白内障や様々な眼科疾患)
  • アイデックスラボラトリーズ株式会社の平田雅彦先生による血液塗抹の観察
  • 北里大学の岩井聡美先生による腎臓病
  • 東京農工大学の福島隆治先生による循環器学(発作)

に参加し、ガッツリ勉強させて頂きました。

 

日本臨床獣医学フォーラムでは企業展示もあり、

JBVP

盲導犬や

 盲導犬展示

個人的に心くすぐられる外科器具…(笑)

動物外科器具

動物歯科の治療ユニットまでありました!!

動物歯科治療ユニット

歯科器材の株式会社モリタ製作所さんの機器は人間の歯科で随分お世話になっていますが、
動物歯科を行っている動物病院で見かける機材がモリタ製作所製だとは知りませんでした。
ああ~、親近感!!(≧▽≦)

これ、人間のものとは全く変わらず遜色ないスペックなんですよ。
動物歯科に注目と需要が高まっていることを感じさせます。

色々なアイテムを物色しながら歩いているときにふと目に留まり、
ブースの方にお声をかけて頂いたものがります。

それは…

エリザベスカラー

エリザベスカラー!!

なぜエリザベスカラーが目に留まったのか?
それは改めて別の記事でお話いたしますね。

 

今回のフォーラムで実感したこと。
それは、心ある獣医さんは正しいことを一生懸命広めようとしているということでした。
近年は人・動物に関わらず、根拠のない健康法や「代替医療」、「トンデモ医療」が横行しています。
動物歯科においても獣医師ではない者による「無麻酔歯石除去」なるものが出回っています。
医療やサービスを選択する際には、正しい選択ができるよう個人個人も正しい情報を得、
地に足着いた決定をする努力をして行く必要があると言えるでしょう。